お船の方・貞心尼~直江兼続の正室 


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直江兼続没後のお船の方

 直江兼続は正室・お船の方と大変仲が良かったとされ、直江兼続は生涯側室を持っていない。
 「お船の方」は直江兼続没後「貞心尼」と称し、上杉景勝から化粧料として3000石を与えられ、直江家の江戸鱗屋敷に住んだ。なお、貞心尼(お船の方)は、上杉氏の文献で源頼朝の後に影響力を得た北条政子に例えられ、直江兼続没後も上杉家の運営や政治で、相談を受けるなど、影響力を与えていたようだ。

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 また、上杉景勝が1623年に亡くなり、上杉定勝が米沢藩主になった後も、貞心尼(お船の方)は化粧料3000石に加え、手明組40人を与えられ、1636年に病に掛かると藩主・上杉定勝自らも見舞いに訪れた。君主が家臣の後室に対してここまでするのは異例な事である。しかしながら、貞心尼(お船の方)は1637年1月4日に81歳で没した。家臣の妻という立場でありながら、葬儀は、異例の藩葬同様に行われたと言う。遺骨は高野山の直江兼続の傍らに納められたと言う。

お船とゆかりある高野山の高僧

 お船の方が最初に結婚した直江信綱との間には、子は無かったと言われているが、高野山にある龍光院の第36世、法印権大僧都清融(清融阿闍梨)の存在が気になったので調べてみた。
 「金剛峯寺諸院家祈負輯」では、この龍光院の人物を「直江山城守息」と記載しており、「高野山春秋編年輯録」では「直江山城守庶子」とある。
 直江山城守は、ご存知の通り直江兼続のことである。要するに、僧である清融は直江兼続の子ではあるが、嫡男以外、家督相続権のない男子と言うことで、仏門に入ったと考えられる。普通に考えれば側室に生ませた子と判断するところだが、直江兼続は側室を持たなかったと言う事を信用すると、養子に迎えた子、もしくは元々直江家の子で、家督を継いだ直江兼続が自動的に父親になったとも予測できる。
 その清融は1631年10月22日に58才で死去し、逆算すると、生まれは1574年。
 1574年の状況を確認すると、直江兼続は14歳、お船17歳。直江兼続は元服していたかどうかといった所。お船と直江信綱が結婚したのは1577年3月24日にお船の父である直江景綱が亡くなったあととする説が有力なので、その説を取るとその3年前(1574年)では直江信綱とお船の子と言う線もない。

 事実としてわかるのは、直江兼続が直江家を継いだ1581年に際には、この清融は8歳だったと言うこと。
 寺に伝わる話では、清融が養母よりも早く亡くなった為、寺がお船に使者を出したところ、お船は泣いて悲み、寺に観世音三十三尊像を寄進したと言う記録がある。
 この話を本当だと捉えると、清融はお船に養われていたことがある子なのである。
 この清融は高野山の一乗院と宝亀院の住職も兼務している。当時、龍光院や宝亀院の住職には今ほど簡単になれないので、相当優秀な人物だったのであろう。
 これらを考慮すると、清融はなんらかの事情で、直江兼続とお船の養子となり、高い教育を受けて、若くして高野山の僧となった。
 時期的に考えると、魚津城で自決した武将の遺児や、直江信綱の出身である長尾氏の遺児、もっと想像を含まらせると御館の乱で敗北した上杉景虎の2男であるとも考えられる。
 1588年の上洛中には、上杉景勝と直江兼続が高野山を訪れ、清融阿闍梨とも会っている。それほど、上杉家にもゆかりのある人物なのである。

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