臨済寺の訪問記~今川氏輝の墓と太原雪斎の墓

臨済寺とは

臨済寺(りんざいじ)は今川家の菩提寺で、今川館(現在の駿府城)の北西方向になる賤機山(しずはたやま)の麓にあります。

元々は、今川義忠の正室・北川殿(伊勢宗瑞の姉(北条早雲の姉))の別邸跡であり、今川氏親が出家した子の栴岳承芳(今川義元)のために建立した善得院がありました。
今川氏輝の墓を善得院に置いたことから、今川氏輝の法名に由来して「臨済寺」と改め、京都妙心寺霊雲院の大休宗休を開山としました。


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2代目の住持としては、大休宗休の弟子である太原雪斎(太原崇孚雪斎)が招かれた訳です。

戦国時代に分散していた今川家歴代の墓所も、のちにこの臨済寺に集約されて、境内には今川氏輝・今川義元らの墓所がある他、歴代今川当主の位牌も安置されています。

臨済寺

また、徳川家康が松平竹千代と名乗っていた幼少期に、今川家の人質だった際には、この臨済寺にて太原雪斎から教育を受けたしても知られています。
下記写真は本堂(大方丈)で、国の重要文化財です。

臨済寺の本堂

なお、臨済宗妙心寺派の臨済寺は現在でも修行僧が生活・修業している寺のため、本堂前までは入れますが、その他は通常拝観できない非公開です。
そのため、年2回だけ特別拝観が実施されますので、国の名勝にも指定されている「庭園」などは、その特別拝観日にしか見学できません。

徳川家康手習いの部屋(復元)

上記写真は駿府城の展示である徳川家康手習いの部屋の復元です。

境内墓地の最上段、一番上の塀や垣根に囲まれた場所には今川氏輝の墓と、太原雪斎の墓があるそうですが、案内板も無く、普段の日はとても訪問を歓迎しているような雰囲気ではなかった為、断念しました。
訪問を終えてから再度調べてみると、なんとか行けそうですので、特別拝観でも機会があった際に、お参りしたいと考えておりますが、何かあったら自己責任です。

臨済寺

行き方・アクセス

JR静岡駅から安東方面行きのバスで約15分、臨済寺前バス停にて下車して、徒歩3分です。
静岡・臨済寺に到着して左折すると、墓地の手前にお参り用の駐車場がありますが、数台しか止められませんので、檀家さんなどの迷惑になら無いよう、混雑していたら止めるのは遠慮しましょう。

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