常盤御前~源義経の母


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 常盤御前は、平安時代末期の女性で、源義朝の愛妾。
 源義朝は、鎌倉幕府を築いた、源頼朝の父にあたる。
 源義朝との間に、阿野全成(今若)、義円(乙若)、源義経(牛若)の3人の男子を設けた。
 1138年生まれとされるが、没年は諸説あり分っていない。

 「平治物語」「尊卑分脈」などによると、近衛天皇の中宮・九条院(藤原家・藤原呈子)の雑仕女(ぞうしめ)(下女)を採用する際(1150年頃)、京の千人の美女から選ばれたという美貌の持ち主だったとされている。

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 のち、常盤御前が15歳前後の頃と考えられるが、源氏の棟梁・源義朝の妾(側室)となり、1153年に今若(後の阿野全成)、乙若(後の義円)、そして1159年には牛若(後の源義経)の3人を産んだ。

 1159年、平治の乱が勃発すると、源義朝は、平清盛に敗れ、討取られた。
 23歳だった常盤御前は、戦火から逃れるため、源義朝の3人の子供と共に、大和国宇陀郡に隠れ住んでいたようだ。
 しかし、常盤御前の母が、京で自分の代わりに捕まったと聞き、子供をつれ、主であった九条院の御前に挨拶(平治物語)してから、平清盛の元に出頭したと言う。
 出頭した常盤御前は、母の助命を嘆願。
 そして、子供たちが殺されるのは仕方がないが、子供達が殺されるのを、自分が見るのは忍びないので、先に自分を殺して欲しいと懇願した。
 その様子と、常盤の美しさに心を動かされた平清盛は、源頼朝の助命が決定していたことを理由に、幼い今若、乙若、牛若を助命したとされている。
 「平治物語」「平家物語」などによれば、平清盛にも請われて妾となり、女子(廊御方)を1人産んだとされている。

 その後は、平清盛が公家の一条長成(藤原長成)に常盤御前を託したようで、のちに1162年頃までには一条長成(藤原長成)に嫁し、一条能成(1163年生れ)や、女子を産んだようだ。
 源義経が幼少時代に、奥州平泉の藤原秀衡に庇護されたのは、藤原氏と親戚関係であった、この一条長成(藤原長成)の支援によるものといわれる。
 しかし、この後の、常盤御前の行動は、よくわかっていない、伝説の域となってしまっている。

平家滅亡後

 
 やがて治承・寿永の乱が勃発し、平清盛に生かされた、源頼朝と、常盤御前の子・源義経は平家滅亡へ大きく貢献。
 しかし、源義経は、異母兄である源頼朝と対立し、追われる身となった。
 源義経が都を落ちたあとの1186年6月6日、常盤御前は、京都の一条河崎観音堂(京の東北、鴨川西岸の感応寺)の辺りで源義経の妹と共に、鎌倉勢に捕らわれている。
 しかし、鎌倉に送られた形跡もなく、のち釈放された模様で、以後、常盤御前に関する記録はない。

 伝承の域を脱しないが、侍女と共に源義経を追いかけたという言い伝えもあり、岐阜県関ヶ原町・群馬県前橋市・鹿児島県郡山町(現鹿児島市)・埼玉県飯能市と、各地に常盤御前の墓と言われるものがある。
 また、飯能市の隣の東京都青梅市成木の最奥部に「常盤」と言う地名があり、一時隠れ住まわされたという伝承がある。

廊御方

 平清盛と、常盤御前の間に生まれた、女の子「廊御方(おろんのかた)」は、天下第一の美女と評され、和琴と書の名手であったとされる。
 左大臣・藤原兼雅の妻(平清盛の長女)と仲がよかったので、上臈女房となり、後に藤原兼雅の妾となって一女を生む。
 平家一門として都落ちから壇ノ浦の戦いまで、平家と行動を共にし、建礼門院らとともに源氏の捕虜になった。
 しかし、そもそも、この廊御方の存在じたいは、軍記物語の「平家物語」や「源平盛衰記」だけに登場しており、「玉葉」「吾妻鏡」など史料にでは確認できず、伝説の域を出ない。

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