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北海道にはアイヌ人が築いたチャシ(砦)がたくさん見受けられますが、このページでは釧路市街地にあるチャシのふたつをご紹介してみます。
モシリヤチャシ
モシリヤと言うのはアイヌ語で「島のある川」と言う意味になります。
1751年(寛延4年)にアイヌの首長・トミカラアヤノが建造したと伝わりますが、このように築城者名がわかっているのはアイヌでは珍しいです。
標高18mの丘陵を活用していて、内郭と外郭と分かれているそうです。
内郭の外側には空堀があり、掘った土による土塁も見受けられると言います。
トミカラアヤノの一族は約100年、このモシリヤチャシを使用していたとあります。
チャランケチャシや春採台地竪穴群と「モシリヤ砦跡」として国指定史跡に指定されています。
急崖地で傾斜がキツイですが、これはアイヌのチャシの特徴でもあります。
そのためモシリヤ砦は一般開が行われていませんので、外観だけ撮影させて頂きました。
詳しい場所は当方のオリジナル北海道マップにてご紹介していますので、アクセスのご参考にして頂けますと幸いです。
住所は北海道釧路市城山になります。
鶴ケ岱チャランケ砦跡
鶴ヶ岱チャランケチャシ(つるがたい)は、このページ冒頭にも写真を掲載させて頂きましたが、釧路にある春採湖の北岸に突き出た、半島状の台地の標高12mに築かれたアイヌの砦となります。
ハルトルチャランケチャシとも呼ばれます。
鶴ケ岱チャランケ砦跡は、現在、釧路のオアシス「春採公園」の一部になっており、24時間、自由に見学が可能です。
街中ですので、クマさんの心配もないでしょう。
深さ1m、幅3mの空堀もありますが、堀は2重構造です。
春採湖に面していることから、船着き場もあったようです。
砦の機能としては優れているように思えますが、トーコロカムイ(湖の神様)の遊び場ともされているので、神聖な場所でもあったようです。
チャランケと言うのはアイヌ語で「話し合いの場」と言う意味らしいので、付近の有力者同士が集まって会議を行う場所でもあったのでしょう。
鶴ケ岱チャランケ砦跡は見学自由で、春採湖ネイチャーセンターの駐車場を利用でき、春採台地竪穴群(国の史跡)もあります。
住所は北海道釧路市鶴ヶ岱。
アクセス・行き方ですが、JR根室本線の東釧路駅からですと徒歩約25分です。
駐車時は当方のオリジナ地図にて示させて頂いております。
この駐車場入口は、小さな看板しかなく、わかりにくいので、地図をよくご確認ください。
また、マップはカーナビ代わりにもご活用頂けますと幸いです。
・アフラモイチャシとニノウシチャシ「チャシとは」~落石岬・北海道
・蝦夷の志苔館と小林良景 コシャマインの戦い
・チャランケチャシ~北海道オホーツク海に面した網走の桂ヶ岡砦跡
・高田の失われた日本名城訪問一覧リスト
・蝦夷地の史跡巡り用「北海道観光オリジナルGoogleマップ」
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