沖縄の浜比嘉島にアマミチューの墓があると言う事で寄ってみましたので、謹んでご報告いたします。
浜比嘉島(はまひがじま)は、沖縄本島のうるま市の「沖」、勝連半島の東約3kmにある人口約500人の小さな島です。
昔は船で約30分掛かりましたが、現在は「海中道路」と言う立派な橋と道路が本島から繋がっており、無料で通行できるため、クルマがあれば簡単に訪れることが可能です。
島の人々も、何かあった際には救急車も呼べるようになり、海が荒れて物資が届かないと言う心配も軽減されたのではないでしょうか?
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そんな漁業中心の浜比嘉島の東側に「アマンジ」とも呼ばれる岩屋の小島があります。
昔は干潮でないと渡れませんでしたが、今はコンクリートの通路があり、暴風雨でなければ簡単に渡れます。
ただし、濡れているところは「滑りやすい」ので、気を付けて歩いてくださいね。
コンクリ通路を渡ったら、右と左のどちらに行けばよいのか?
迷いましたが、左に進んで正解でした。
ただ、足元がほんと滑りやすかったです。
もし、お子様といく場合には、怪我しないよう注意が必要ですが、夏でしたらちょっとした磯遊びもできてしまいます。
岩肌にそって少し歩いていくと、アマミチューの墓がありました。
このアマンジと言う小島には、洞窟があり、その洞窟を囲い込むようにしてアマミチューの墓があります。
毎年、旧暦の1月1日は年頭拝み(ニントウウガミ・ニントゥウグワン)と言い、島にある比嘉地区のノロ(祝女)と多数の島民によって、五穀豊穣・無病息災・子孫繁昌・島の発展が祈願されていると言う神聖な場所です。
この墓には、マミチューとシルミチューの2人の墓と言う事になりますが、沖縄本島ではアマミキヨ(アマミク、アマミチュー)、シネリキヨ(シルミチュー)などと呼ばれる男女の神様という事になっています。
ちなみに、鹿児島県になる奄美大島には「アマンディ」と言う阿麻美姑天神がいます。
伝承としては大和民族のシニレクとアマミコが奄美大島にやってきて、奄美大島の始「奄美開闢」(かいびゃく)になったとあります。
すなわち、普通に解釈しますと、日本本土から軍勢を率いたシニレクとアマミコの夫婦が、奄美大島を占領したとも受け取れます。
この奄美大島と同じように、沖縄本島でも似たような伝承になっており、シネリキヨ(シルミチュー)とアマミキヨ(アマミク、アマミチュー)と言う夫婦が琉球開闢の祖神で男女二神となっています。
琉球の神話では、日の大神(天にある最高神・日神・天帝)が、開闢の神であるアマミキヨ(アマミク)に命じて沖縄の島作りをさせたとあります。
簡単に解釈すると、大和の大王(天皇)が、軍勢を派遣したとも考えられるでしょう。
そして、この浜比嘉島ではその伝承にまつわる場所が、荒らされることなく、残っていると言う事になります。
中国では阿媽(amah)と言うのは母と言うような意味です。
また、現代の日本でも出家した女性を「尼」(あま)と呼ぶなど、女性の聖職者の名称でもありますので、想像するに「アマ」と言う女性は、その昔から儀式など神事を司ってきたのかなとも推測できます。
ただ、恐らくは「天」(あま)から来ている女神だと思いますが・・。
島を征服するような戦争を思い浮かべますと、将軍のような男性が軍勢を率いるようなイメージがあります。
しかし、大昔は、妻である女性もリーダーシップを発揮していますので、司令官の妻(女神)が軍勢にも同行したのは間違いないでしょう。
なお、浜比嘉島は南の方に「シルミチュー霊場」と言う非常に神聖な場所もあり、浜比嘉島は島全体がパワースポットともされています。
今回、天気が悪かったため、景色の良いところをカットして急きょ訪れたので事前調査不足で、シルミチュー霊場を見落としてしまいました。
また、今度、機会があれば訪れたい浜比嘉島です。
アマミチューの墓への行き方ですが、レンタカーなど車でないと不便です。
駐車場はありませんが、道路わきに空き地があり、短時間、止めさせて頂きました。
その空き地は、下記の当方オリジナルGoogleマップにて、場所を示させて頂いております。
見学所要時間としては5分くらいです。
大規模観光開発なんて話も出ているようですが、浜比嘉島には、ホテル浜比嘉島リゾートと言うホテルもありますので、一度、宿泊してのんびりと過ごしたくなります。
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