鞆の浦はなぜ重要な地点になったのか?


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 鞆の浦(とものうら)は広島県福山市にある瀬戸内海の港湾ですが、規模はそんなに大きい物ではありません。
 しかし、現在では古い街並みが残り、古くから栄えていた事が伺えます。
 759年に編纂された万葉集にも歌わている鞆の浦は、日本の歴史上で度々登場する地名ですが、なぜ、そんなに有名なのか調べてみました。

 鞆の浦では、1336年、足利尊氏が京に上る途中、鞆の浦にて光厳天皇より新田義貞追討の院宣を賜っています。
 そして、南北朝時代には鞆の浦沖にて、北朝と南朝との海戦が何度もありました。

 戦国時代には毛利家によって鞆要害が築かれ、拠点の1つになっています。
 また、織田信長により追放された室町幕府15代将軍・足利義昭は、毛利家などの支援を受けて、鞆の浦の地に6年間「鞆幕府」を設立させています。

 上月城からの移送途中で殺害された山中鹿之助の首も、鞆の浦に届けられて、足利義昭・毛利輝元らが首実験しました。

 関ヶ原の戦いのあと、備後に入った福島正則は鞆要害を大改修して、鞆城の築城を開始しますが、1609年にその存在を知った徳川家康が立腹し、工事は中止されています。

 その後は鞆の浦に奉行所が設置され、朝鮮通信使も、度々、鞆の浦に寄航しています。

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 幕末には八月十八日の政変で七卿落ちした三条実美らも、長州に逃れる際の航海中、鞆の浦に寄って宿泊しています。

 すなわち、瀬戸内海の「航海」において、鞆の浦は非常に重要な地点だったのですね。

 下記は飛行機の中より撮影した鞆の浦です。
 クリックすると拡大します。

鞆の浦(とものうら)

 重要地点となった理由は下記の通りです。

 瀬戸内海の海流は満潮になると、豊後水道や紀伊水道から瀬戸内海に流れ込みます。
 その海流がここ鞆の浦の沖でぶつかるのです。
 逆に干潮になると、鞆の浦沖を境にして東西に分かれて流れ出して行きます。

 すなわち「地乗り」と呼ばれる陸地を目印にした瀬戸内海の航海において、まだ推進力が乏しい時代には、潮の流れに乗って航海したので、瀬戸内海を横断するためには、鞆の浦で潮流が変わるのを待たなくてはならないのです。
 そのため、航海の際に必ず立ち寄る場所とも言えるのが、鞆の浦であったため、古くから潮待ちの港として利用されてきたのです。

 

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コメント

    • 寺田 みゆき
    • 2015年 6月 13日

    鞆の浦には、是非行きたいのですが箱根の関所よりもきつい関所があるため(歴史はいつも勝者かが作り、敗者は歴史が作れない。よって勝者は、より謙虚でなければならない=勝者に調子に乗せるような観光化に乗っかるのは愚であるという旦那の思想を論破できません。確かに7割理はある)なかなか中国攻めはキツイんですよね〜。ちなみに今関ヶ原にいますが、その中国を治めた毛利、四国の長宗我部、毛利三川の一つの吉川、安国寺恵瓊の陣跡は、隣の垂井町にある南宮山の山奥(標高350くらい)だと知っても長州派は、関ヶ原の因縁と言えるのかな〜と不思議で仕方ないです。

    • 高田哲也
    • 2015年 6月 13日

    いつもコメントありがとうございます。さすがによくご存知ですね~。
    ご主人様のご思想も、ごもっともでございます。(^-^)

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